城田優さん @交渉人


交渉人〜THE NEGOTIATOR〜 #8 [TV朝日系]
最終回
2008/02/28


なんと,もう最終回です.わずか8話で最終回とは.ほとんど見ないうちに終了のような感じです.

で,これまでのストーリーをわからないなりに整理すると,城田君は数年前に篭城・連続殺人事件を起こした凶悪少年グループの主犯格であり,死刑判決を受けて服役中の身でした.また,米倉うさぎさんの父親は刑事としてその篭城・連続殺人事件現場で殉職したのですが,米倉うさぎさん自身は父親の死に方に納得できないものを感じており,事件の真相を探るために毎週のように拘置所を訪れて城田君に面会していたのです.

一方,ある青年がかつての凶悪少年グループメンバーを捕らえて篭城事件を起こします.実はその青年の恋人も元は城田君らのグループに属していたのですが,グループから抜けようとしたときにリンチを受けて殺されてしまったのです.復讐心に燃えたその青年は当該グループメンバー全員を殺そうとしていたのでした.服役中の主犯格・城田君を殺すためには,どうにかして城田君を拘置所から引き出す必要があります.そこで,城田君以外のメンバーを人質として篭城し,警察に城田君を連れてくるように要求していたのです.米倉うさぎさんも諸般の事情から人質の一員として捕らえられており,篭城犯の青年から警察との交渉役を命じられていました.

そして,警察はなんと篭城犯の青年の要求を受け入れ,超法規的措置によって城田君を拘置所から引き出すことを決定します.

超法規的措置によって拘置所から引き出され,久しぶりに日光を浴びた城田君. いやー,なんか逝っちゃってる城田君が素晴らしい.(^_^;

拘置所から引き出された後,護送されていた城田君は,途中で監視官から拳銃を奪って逃走することに成功します.そして,奪った拳銃を手に自ら篭城事件現場に現れたのでした.

どこまでも白い雪景色,そして白いコートを纏った城田君と黒い拳銃の対比が鮮烈です.いつも白い服の城田君といつも黒っぽい服の米倉うさぎさんの対比も含め,白と黒のコントラストが印象的なドラマです.

城田君は篭城犯の青年から銃を奪い,現場の支配権は城田君の手に移ります.人質となっていたかつてのグループメンバーに再会した城田君は嬉しそうですが,各メンバー達はむしろ怯えているような感じです.

かつての凶悪少年グループの中で主犯格の城田君のみが極刑を受け,他のメンバーが釈放されたのには理由がありました.実は,城田君が他のメンバーの罪もすべて一人で被っていたのです.死刑判決を受けてまで罪を被った自分とメンバーの間に友情が存在するものと思っている城田君.

しかし,各メンバーはそんな友情など感じていませんでした.罪を被って死んでくれるものと思っていた城田君が目の前に現れたことに困惑しているだけだったのです.人質の米倉うさぎさんはその意識のギャップを巧みに突いて攻勢に転じ,城田君の切り崩しにかかります.

城田君が動揺し始めたそのとき,篭城現場を包囲していた機動隊が強行突入を開始します.混乱の中で城田君は現場から脱出,逃走し,米倉うさぎさんはその後を追って雪山に消えます.

やがて米倉うさぎさんは城田君に追いつきますが,城田君は米倉うさぎさんに馬乗りになり,ナイフを振り下ろそうとします.

城田君.vs.米倉うさぎさん,真白な雪山での最後の攻防.

なんと,米倉うさぎさんは自分の手と城田君の手を手錠でつなぎ,互いに離れられないようにしたうえで交渉人として最後の説得を試みます.やがて絶叫し,倒れ込む城田君.

やはりタキ様もうさぎちゃんには敵わないのか.(違)

米倉うさぎさんに伴われて下山してきた城田君は再び警察に連行され,事件は解決します.

一方,米倉うさぎさんが知ろうとしていた,かつての篭城・連続殺人事件における父親の殉職の真相も明らかとなり,これは警察上層部を巻き込む大スキャンダルとなりましたが,その件はここでは割愛.

いやしかし,このドラマにおける城田君は演技の新境地を開いたのではないでしょうか.不気味でどこか逝ってしまった殺人犯,ナイーブであると同時にどこか狂気を秘めたキャラクターを楽しみながら見事に演じていました.どんどん活躍の場が広がりそうな感じです.




ついでと言っては何ですが,最後まで美しくクールでカッコよかった米倉うさぎさんでした. このドラマを見るまではさほど関心の無かった女優さんでしたが,ちょっと好きになったかも.


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